サイレント/クラシック映画
血煙荒神山
©️おもちゃ映画ミュージアム
作品解説
澤田正二郎と共に新国劇を立ち上げた倉橋仙太郎が病気で退団し、大阪で旗揚げしたのが第二新国劇。その養成所出身の大河内傅次郎(当時は正親町勇、室町次郎と名乗る)が、清水次郎長と吉良の仁吉の二役で主演する。
監督は辻吉郎。日活京都では、伊藤大輔と共に剣戟映画で競った。左翼的な傾向の映画を志向し、剣戟アクションを得意とした。
物語は、伊勢参拝の帰路、清水一家が酒盛をしているところに、血みどろになった滑川の八五郎が転げ込む。卑怯な音五郎と代官梶原佐平太に因縁をつけられてやられたと知った弟の度右衛門は、大政小政等と一緒に音五郎一家に殴り込み、仇を討つ。しかし、代官にまで手向かったことを恐れて吉良の仁吉を訪ね、次郎長への詫びを依頼する。そこへ神戸の長吉がやってきて、親譲りの縄張り「荒神山」を兄弟分の安濃徳に奪われたと泣きを入れる。仁吉の女房お菊は、安濃徳の妹であった。
キャスト
大河内傅次郎
寺島貢
久米譲
高木永二
尾上桃華
梅村蓉子
活動写真弁士: 坂本頼光
ピアノ演奏: 天宮遥
監督・作品データ
監督 | 辻吉郎 |
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脚本 | 松本常夫 |
撮影 | 松村清太郎 |
国 | 日本 |
公開年 | 1929 |
コピーライト | ©️おもちゃ映画ミュージアム |